恋ノ色

諒side

ジャリ、ジャリ

自分の砂を踏む音だけが聞こえる。

“渡利のこと、友達としか思えない…”

その言葉が頭から離れない。

だよな…こんな俺を藤谷が好きになるわけないよな…

藤谷は、1年の時、1つ年上の内山拓也先輩と付き合っていたらしい…

何もかも、違いすぎるよな

もう考えるのは、やめよう

そう思い、顔をあげると瑠花がいた。

「何だよ。」

「香織にフラれたんでしょ?」

「な、何でそれを」