恋ノ色

諒side
大丈夫か、あいつ…

俺は数学の授業中、その事がずっと頭から離れなかった

バカにしたいのに、心配する気持ちが勝っていることに戸惑いを隠せなかった。

「はぁ」

思わずため息をつくと

「ため息をつくと、幸せが逃げていくぞ~」

数学の小山先生がそう言ってきた

だから数学はイヤなんだよ

俺はそう、心の中で呟いた。