恋ノ色

「手、出して」

そう言うと、藤谷は驚いたように顔を上げた。

「え?」

「早く」

「え…」

「ったく」

そう言って無理やり藤谷の手をつかむとキーホルダーを乗せた。

「あ、」

「ど、どうして」

そんなに驚くことか…?