恋ノ色

「くっそ。どこいんだよ。」

そう呟き横を見ると、見覚えのあるものが落ちていた。

「これって、藤谷の。」

俺はそれを拾うとまた走った。そして、ようやく藤谷らしき人が見えた。

「おーい‼藤谷~‼」

そう言うと、藤谷は顔を上げた。

「何やってんだよ。こんなとこで、」

「帰り道、分かんなくなっちゃった…」

そう言うと藤谷はぎゅっと目をつぶって、下を向いてしまった。

こいつ…俺に笑われるとでもおもってんのか…?あ、キーホルダー…