「ね、諒は好きな人いないの?」

「いねーよ」

「えー、絶対いるでしょ」

クラスで目立っている女子たちが話しかけていた。

「いねーって言ってるだろ。」

「いるって顔に書いてあるよ~?」

「は?なんだそれ。」

8:10になり、ようやく女子は席についたようだった。

「私、藤谷香織。よろしくね‼」

勇気を出して自己紹介した。

「どーも」

そっけない態度に不満を感じた。

「どーもってそっけなくない?」