恋ノ色

「おーい‼藤谷~‼」

そんな声が聞こえた。

え…

顔を上げると、前から、渡利が走ってきた。

「おい…。はっはっ、」

息が切れてる…。走ってきてくれたのかな…。

「何やってんだよ。こんなとこで、」

「帰り道、分かんなくなっちゃった…」

絶対に笑われる…

そう思ってぎゅっと目をつぶると、