〜美月side〜





奈「思わねぇよ」





あーあ。…嫌なタイミングだな…もう思い出したくもないのに。多分奈津は昔の私を思い出してるんだろうな。その記憶に映る私と香月。


一緒に映ってる彼ら。一方は、全てを捨ててしまった彼。…もう一方は、全て捨てさせてしまった彼。


どちらも私のせいで…



美「1つの歯車が壊れちゃったら、もう他の歯車は回らない…」



ぼそっとつぶやいた一言は空気となって消えていった。