ーカタンッー



…12時。…窓から差し込む月の光。雲がなく、星が輝き、月は私を見守っているよう。



ーガチャー



お邪魔します。…こっそり、起こさないように香月の部屋に入った。



美「…香月…」



香「んだよ…」



ービクッ!!!ー



香「それじゃねぇ……あぁ、…そうそう…あは…」


な、なんだ寝言か……、ていうかどんな夢を見てるんだこいつは…。



私は香月のベッドの側に座って香月の髪をそっと触る。




美「…ごめんね香月…。最低なお姉ちゃんで。…あの時も、今も…側にいてあげられたくてごめんね…。つらいとき、一人にしてごめんね…これから香月は傷つくかもしれない……私のせいで。」



スッと涙が頬を伝うのがわかった。



美「ごめんね…香月…っ。…お姉ちゃんでいてあげられなくて…」



せめて、笑っていて…っ。私がいなくても…。



美「愛してる。…私の…弟……」


もう二度と、香月は……弟は失ったりしない。…他を全て捨てても、香月だけは守るから。約束…したから…。




美「さよなら…」




私は神社でかったお守りを香月の枕元において部屋を出た。