順「香月っ」



美「え、なんでここに?!」



香「夜道ひとりじゃ危ねぇって修也が」



修也がってことは、香月は私なら大丈夫と思っているに違いない。



香「それに、近くに自販機あったから水はもう要らねぇよって…」



美「そっか。じゃあ戻ろうか」



順「そうっすか。じゃ、また。美月、香月」



美「うん」



香「また月曜なっ」













総「おっせぇぞ大鳥っ!」



美「うわっ」



もう立ち直ってやがる…。



総「っとに、のろのろしてんじゃ…ウプっ」



あ、まだ完全ではないのか。



修「総さん、どうする?タクシー呼ぶか?」



総「カネナイ」



片言気味に喋る宮野。…そいえば財布の中身はすっからかんだったかな。



修「誰か金持ってるか?」



みんながポケットを確認。…私は…小銭だけ



美「ごめん。ない…」



勝「財布忘れたぁ〜」



香「俺、持ってきてない!」



修「はぁ…。ったく、ここは俺が……」



そのあと、そっと修也が財布をポケットにしまったのを私達は見てない振りをした。



修「えー…じゃあどうすっかな」



勝「総さん、家どこ?」



総「〇町、〇丁…ウプっ……〇〇…っ」



修「歩いて行ける距離じゃねぇな…」



宮野が住んでいるのは、当時私が境南高校にいる時に住んでいた町。…つまり、今の私の家から電車とバスなどを乗り継いで2時間。…だけどここからじゃ2時間半はかかるだろう。



修「しかたねぇ…ヒッチハイクでもするか?」



美「…そういえば、みんなどうやってきたの?」



修「バイクだけど?」



勝「バイクだよ?」



ーシーンー



勝「そうだよ!!バイクに乗ってけばいいんだよ!!」



修「その手があったー!!」



アホだな…。



美「…宮野、バイク後ろ大丈夫?(コソッ」



総「た、ぶん…ウプっ」



修「総さん誰の後ろにのりますか?!」



総「大鳥」




ーシーーンッー





勝「あはは!総さん面白いね!!確かに美月ちゃんの後ろはいい席だけど、美月ちゃんはバイク乗れないよー!!!!」



修「ほんとっすよ!!はー腹が痛いっ」



良かった。冗談だと思われて。…っとに、宮野の奴、ポロッと口からですぎなんだよ。……でもな
…今回はさすがに怒りどころか同情するよ…。



美「男同士でくっつくなんて…」



いやね、(世間からの目では)イケメンのふたりがくっつき合うなんて最高のシチュエーション!!…って思う人もいるんだろう。



だけど、私からしてみれば、生徒(男)に抱きつく先生(酔っ払いおやじ)がいたら、吐きそうになる。