美「はぁ…はぁ…」
勝ったのは、
総「…はぁ…。…最後の最後まで、勝てなかったな…。」
私だった。
総「でも、最後にお前と拳を交えることが出来てよかった。…美月がライバルで良かった」
美「やめろよ、恥ずかしい」
総「ははっ、言わせてくれよっ。……大切な来龍にいられて、そこで一生に一度くらいのライバルに出会えて、夢ができた。最高だった。…半分は美月のおかげだ。…ありがとな」
笑顔で吹き出された拳に、私の拳を重ねて私も笑った。…
総「じゃあな」
美「あぁ。じゃあな」
「またな」は言わない。…多分もう、会うことは無い。そう思ったから。
だけど、またすぐに会うことになる……そして、その機会はいいものではなく、最悪なことで…
そんなことが起こるなんて今の私はおろか、総でさえ予想していなかっただろう。