総「あ!!」
総は何故か走り出して、屋台に入ったあと、すぐに戻ってきた。
総「ほらよ」
美「…たこ焼き」
総「おごりだ。食え」
美「サンキュー」
私は総が奢ってくれたたこ焼きを口に運ぶ。出来立てなのかそれは熱くて、でもすごく美味しかった。
総「美月ってさ、なんでそんなに強いんだ?」
唐突に聞いてきた。
美「天才だから?」
総「うぜぇ」
ためらいもなくそう言うので私は思わず吹き出した。
美「ま、私は喧嘩しかないし、喧嘩しかして来なかったからな」
総「美月の家って、なんかあったりするのか?」
美「いや。…ただ…」
毎日が退屈っていうか…。その言葉は口には出さなかった。
総「んまぁ、いろいろあるよな」
美「そっちこそなんで喧嘩何かやってんの?」
総「んーー…。…自分に反発してぇのかな」
美「…」
総「…俺さ、この歳なのにしたいこともねぇし、ただ何となく大学行こうと思っても俺喧嘩ばっかしてたから学力足んねぇんだよ。…嫌いな勉強してまでやりたいことが見つかんない、そんな自分がムカつくんだよ。……って、中学生の美月に行ってもわかんねぇよな」
確かに中学生の私にはそんな総の気持ちはわからない。わからないけど…
美「なんか、見つかるといいな」
そう言うと総は私の頭をクシャクシャに撫で回して、「おう!」と笑って言った。

