ーガチャー



母「もう!3人とも遅いわよー」



美「あ、ごめんっ」



香「いろいろあってさぁ」



長「臣は皿だしてくれる?」


臣「あぁ」








…ひとつだけ疑問がある。


ー俺は皿を出しながら考えたー






俺が一緒にあそんでたのは、美月と香月だけじゃなかった気がする。


いや、遊んでいたというか、遊んでくれていた。の方が近い。


顔も名前も、全く記憶にはないのに、俺はその誰かを思い出せない。


「…つ…、……き、……ん。」



愛おしそうに呼ぶその声の主は誰なんだ。





美「臣ー?」



臣「今行くー」



いつか思い出せれば。今俺はそう考えていた。…

それが、後であんなことになるなんて思いもしなかったから。そう、昔あんな事があったなんて、今の俺には思い出せなかったんだ。