moon~満ちる日舞う少女~【中】








ーポタポター









な…っ。



臣「み…」



香「姉ちゃん!!」



オレが言うよりも先に香月が美月の名を呼んだ。その姿は不良とはかけ離れ、1人の弟としての顔だった。



「なーに庇っちゃってんだよ!!…って、チョー美少女じゃん!!」



香「…おい」



「あ?なんだよ」



香「姉ちゃんに指1本でも触れてみろ。ぶっ殺すぞ」



その一言は、すごく重くて、正直不良校に通う俺でも初めて見たほどの殺気だった。



「は、はぁ!?…いきがってんじゃねぇぞ!」



香「…金払って出てけ。んで、次あった時は容赦しねぇ(黒」



「ひ、ひっ!…お、覚えてろー!!」



不良どもは笑えるくらに無様に金を払って逃げていった。