美「やばっ!!…3人しゃがんで!!」


私は南と宮野、そして愛斗さんの頭をガシッと押さえつけた。

…そのあとすぐ、亮がこちらを向いた。



瀬「すげぇ…」



修「美月っ!?瀬尾?!」



グラウンドからは近いとは言えない校舎に聞こえる修也の声。



美「…このままじゃつまんないし、実力見れないから。賭けに出るね」



瀬「え?」



美「先謝っとくね。宮野ごめんっ」



私は紐を校舎の窓から落とした。



美「あぁ!!紐がぁぁ!!うっかりぃぃ」



と演技をしながら。…そしたら亮はそれを走ってキャッチした。




『うおおおおっと!!大鳥さん!!うっかり紐を落としてしまったかァァ?!…ここで白組逆てーーーーん!…大鳥さんの点数は50点!!このままでは赤組負けてしまうぅ!さぁ赤組どうするかぁ?!』



総「おおおおい、美月ぃぃぃ」



半泣きの宮野が私の足に捕まるので、私はまあ、ほんの少しの罪悪感を感じて蹴りを入れるのはやめた。


でも、愛斗さんが代わりに宮野の頭をベシっと叩いた。



南「でももし、これで亮の点数とれたら逆転やな」



うん。…これで修也たちは逆転しようと必死になるはず。



一度取られた紐は取り返せないもんね。



勝「美月ちぁぁぁぁん!!!」



勝も半泣き状態。…



美「ごめんんんんん!!!修也ぁぁ!かんばってぇええええ!!」



修「任せとけぇ!!!」




ここからが真剣勝負。…でも亮は逃げることも出来る。