〜瀬尾side〜




辰「だからぁ、僕も宮野だってぇ」




美「……もう1度聞く。…宮野はどこだ」



ービリッー



殺気?……美月ちゃんからでてる。



舞月の噂は知ってる。俺も憧れてる。けど、その目で見たことがあるわけじゃない。



だから、今すごく驚いている。



俺は学校での舞月(美月)しか見たことがないから。…華麗で、あの修也くんたちと居ても、浮かない存在感。




瀬「うっ……」




この殺気の中立っていられなくて俺は膝をついた。気持ち悪い。…苦しい。…もう楽になりたい。



そういう気持ちになる。



南「美月……」



南君は俺と違って立ってはいるが、きつそうに顔をしかめている。…



だめだ。苦しくて俺は舌を噛みたくなる。楽に…楽になりたい。




辰「くっ……。…3階の…〇〇室だ…」



美「そう…」



美月ちゃんは殺気を放つのを辞めた。



辰「これが…あいつだったら……多分笑って、立っていただろうなぁ…」




あいつ?あいつって、誰のことをいってる?




俺にはわからなかったけど、美月ちゃんにはわかったんだろう。そして、この話は禁句だったと、俺は知った。




南「まずいっ…」





ーシュッー











速すぎて見えなかった。…美月ちゃんが辰って人を殴る。が、辰は読んでいたのか、かろうじて避けた。


これが人間にできる動きなのか?…





辰「ーってぇ……。かすっただけだってのに、流石だなぁ。…っ……。笑っちまうぜ。……あいつはもう笑えないけどな(笑)」



それだけ言うと、辰って人は少し笑ってすぐそばにあった階段から逃げていった。




美「ーっ」



南「まずいなぁ。…瀬尾、美月が借り物競争の時にいた…」



愛「その必要はねぇよ。南」



南「……?」



瀬「理事長!!?」



南「え?!…理事長?…って、じゃああんたが初代?!!」



愛「そうだ。…つーか、お前全校集会とかでねぇから理事長の顔しらねぇんだな。」



南「アハハ。……ところで…」