私を知っているその人は、

「芽依‼」

そう、拓くんの妹である、黒澤芽依だった

「久しぶり、愛姉ちゃん‼」

「ほんとだねー‼」

「ちょっと、聞きたいことがあるんだけど」

「ん?」

「お兄ちゃんの、記憶が無いこと…知ってる?」

「っ うん…」

「そっか、」

「芽依…」

うつむいている芽依に声をかけた。