桜side


これは、私がまだ教師になりたてだった頃の話……

ピンポーン

私は武瑠といつも通り、拓………従兄弟の家を訪ねた。

「はーい、ってまた桜と武瑠さんですか」

拓が呆れ顔で言ってきた。

「いーでしょー?別に」

「悪いな、拓也。桜がどうしてもって言うから。」

「大丈夫です。分かってますから。」

「ちょっと‼私のせいにしないでよ‼」

そう言ってバシバシと武瑠の腕を叩く。