「お待たせしました。遅くなってしまってすみません」

そこにはもちろん私の大好きな輝琉が立っていた。

 「そんなに待ってないから大丈夫だよ」

 「では、帰りましょうか」

私は鞄を持って席を立って彼の元へと小走りで寄った。

 「熱いね~お2人さん」

佑斗が冷やかすように言う。

 「佑斗君もじゃないですか。三上さんが不満そうな顔してますよ?」

 「マジか!?」

佑斗が私たちから視線を外し沙耶ちゃんの方を見ると僅かに頬が赤い。

 「不満そうな顔なんてしてないよっ!」

 「なになに、ヤキモチとか?」

私がちょっと冷やかすように言うとさらに顔を赤くした。