何で私こんなところに来たんだろう…?

 「学校」

 『何でそんなところに居るんですか!?外、寒いでしょ!』

 「…大丈夫だよ」

嗚咽が彼に聞こえないように飲み込む。

大丈夫なんて嘘だ。
気づかれる前に電話切らなきゃ…

 『夏華、その場から動かないでください。今すぐ迎えに行きます』

 「大丈夫だって」

 『待っていてください』

それだけ言うとプツンと通話が切られる。

輝琉怒ってた…
声のトーンがいつもよりも低かった。

彼に迷惑掛けないように振舞ったのに意味なかったな…

無意識に携帯を握りしめたのだった。