「…全然気づかなかった」

彼の儚げに笑う声がした。
きっとなんて返事すればいいか分からないんだと思う。

 「ごめんね。こんなこと言って」

ごめんね、佑斗。

 「忘れていいからね。ただ言いたかったのは私の自己満足だからさ」

 「いや、忘れねぇーよ…ありがとな」

何で”ありがと”何て言うのよ…

 「こんなことで呼び出してごめんね。話はそれだけだからさ」

 「そんな言い方するなよ。俺はお前の気持ちには応えられねぇ。好きだって言ってくれてありがとう。でもごめん。お前とは付き合えない」

ちゃんと言ってる彼の言葉に、
もうこれで本当に初恋が終わったのだと思い、切なくなる。

でも悲し顔何て佑斗に見せるわけにはいかなくてニコッと笑って見せた。