外はもう真っ暗で吐く息が白く染まり一瞬で消える。
夜空に浮かぶはずの星達は雲で見えずに行く道を照らしてはくれなかった。

そんな些細なことでさえ、私に不安をもたらしたのだった。

指定した時間より1時間も早く着いてしまった。
ここは小さい時2人でよく遊んだ公園。

ブランコに座れば、ギッと音を立てた。

携帯はあれから開いていない。
もう彼が来てくれなくても、それが答えなのだと思っているから。

三上さんが行くなと言ったならきっと彼はここへは来ない。
それでいい。

 「よくここで遊んでたなぁ…」

呟いた言葉はすぐに消える。

シンと静まり返る公園。
その静けさが更に寒さを引き立たせた。