「分かりました。無理してないですか…?」

 「平気よ。私には輝琉が居るもの。前みたいにはもうならないし、けりつけなきゃ」

微笑むと彼は私の頭を撫でた。

 「本当に無理はしないでください。それだけは僕と約束してください」

コクリと頷くと彼は私の首の後ろに手を伸ばす。
優しく髪を梳いたと思うとシャランという音と共に彼の手は私から離れ、
私の胸元には小さなシルバーに輝くネックレスがあった。

 「…可愛い」

 「御守りです」

 「いいの?」

 「僕のって証でもあるので外しちゃ駄目ですよ?」

柔らかく微笑む彼に私も微笑む。

 「ありがとう。大切にするね」

ネックレスを軽く握ってお礼を言えば、彼はまた頭を撫でてくれた。