「ちょっ、笑わないでくださいよ!」

 「ふふっ、ありがとね輝琉」

 「っ急にどうしてんですか?夏華さん」

 「何でもない。それよりまた、さん付けに戻っちゃったの?」

 「えっ?いや…」

話しながら歩いていれば、もう私の家に着いてしまった。

本当にあっという間だ…

 「じゃあね、輝琉」

私は手を解いてニコッと笑って手を振った。

 「また明日…なっ、夏華」

彼は照れくさそうに、そそくさと歩いて行ってしまった。

 「名前呼んでくれた」

照れても言ってくれるって嬉しいな…
こんなこと思ったのは初めてかもしてない。