翌日、早めに学校に向かったつもりだが
既に教室には輝琉君がいた。

彼は私に気づくなり優しく微笑んで、

 「おはようございます。夏華さん」

そう声をかけてくれた。

 「おはよう。輝琉君、朝早いんだね」

 「えぇ。そうですね。いつもこの時間には教室にいるようにしてるんです」

今日は普段よりか結構早く家を出た。
ホームルームまであと1時間ぐらいある。

兎に角、私は佑斗と登校を避けるべく早く出てきたのだ。

教室には私と輝琉くんだけ。
他愛もない会話をしてあっという間に時間が過ぎていった。