彼の幸せを願っていた。
それなにこんな気持ち最低だ。

幸せにならないでだなんて…
私から離れないでだなんて…

 「いやだ…」

我慢していた涙が零れ落ちる。
感情がぐちゃぐちゃで整理がつかない。


次第に走り出し、私は家に急いだ。

家に帰る最中も涙は止まらなかった。
行き交う人が私に振り返る、視線が向けられていた。
でもそんなことを気にしていられるほどの余裕はなかった。

あの時、私は上手く笑えていただろうか。
ちゃんと想いを隠せていただろうか…