「なんだよ、大人ぶりやがって」

 「はいはい。もういいでしょ!早く帰りなさいよ」

 「へいへい、帰りますよ。お前も笑ったことだしな…」

 「何か言った?」

 「いや、なんでもねぇーよ。じゃあな」

彼がベランダから出て行く。

 「ちょっと!ベランダから出入りしないの!」

さっき言ったばっかじゃないのよ!

 「聞こえなーい」

 「…絶対聞こえてるでしょ」

 「愚痴でも何でも聞いてやるから遠慮なく言えよ」 

 「うん…ありがと」