「亮! あんたまた傘ささなかったの!? 着替え! 早く!!」

「でも、さく……」

「でもじゃない! 着替え!! シャワー!!」




 物凄い剣幕だ。逆らえない。
 咲良はどこにいるなんて聞ける状況じゃない。多分俺の部屋なんだろうけど。




「早く!」

「……はい」




 仁王立ちする母さんから離れ、俺はシャワーを浴びるために離れる。どちらにしても怒られる運命だったらしい。



 バスルームにはしっかりと着替えが置いてあって、さすが母親だと感心してしまった。すまないとも思うけど。
 俺は仕方なく制服を脱ぎ捨てた。