『2人には新しいお店! 教えてやらないんだからー!』
咲良の言葉を思い出す。
「ここだったんだ」
ちょうど学校と自宅との間にある。
商店街の裏手だ。
人通りの少なそうな細い道路脇。駅もバス停も遠い。
こんなところにあるんじゃ、見つけようがなかった。
「クレープ食べそこねた」
俺はまた歩き出す。
咲良を思い出さないようにと歩いていたはずなのに、こんな所で見つけてしまった。
ふと、見たこともない小さな公園が目に入る。
誰もいない。さすがに疲れた俺はブランコに腰掛ける。
空を見上げると月があった。満月だ。
歩く道が明るい理由はそれだ。
青白くて、薄らと雲がかかっていて、それが幻想的。しかし、今の俺には気味が悪いとしか思えなかった。
そんな時だった。彼女に出会ったのは――――。



