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 翌日の朝、時計を見ると9時だった。



 有り得ない遅刻時間だ。慌てるよりも笑うしかない。



 しかし、妙だとは思う。
 準備しながら思うのは咲良のこと。なぜか咲良は来なかった。



 だいぶ怒らせてしまったのか。



 手紙では一緒に夕飯とか書いていたが、帰らなかったせいで怒らせてしまったんだ。



 そう思うのが普通だ。
 俺は、どうやって謝ろうか考えながら部屋を出た。