「互いを想う気持ちがすれ違いの螺旋を終わらせた。こんなこと、初めてだ」

「……俺は咲良に助けられたのか?」

「そういうことになるな。嬉しいであろう?」




 相変わらず上から目線。
 可愛らしい顔立ちなのに、何だかもったいない。




「一ノ瀬咲良に想いを伝えるが良い。螺旋は終わった。彼女が死ぬことはない。思う存分、2人で生きるがいい」




 どこか投げやりだ。
 今回の結果、本当に不服らしい。
 俺だって信じられない。




「わかったな。もう行くぞ。別れだ、雨宮亮」

「別れ?」




 突然、切り出される別れ。



 まだ姫巫女については謎だらけ。
 でも青い瞳を覗き込めば、これ以上の問いには答えてくれなさそうだ。