祐介が彼氏なら安心。
何度もそう思ったことがある。
祐介が咲良の彼氏だったら、俺は安心出来ると思い込むことに必死だったんだ。
「嬉しかったけど、寂しくなっちゃったの。なんとかしてよ、亮ちゃん」
「なんだよ、それ」
「だって、2人の邪魔出来ないでしょ? 一緒に遊ぶほど図々しくはないよ」
「俺の家で飯を食うのは図々しくないか?」
「それは別腹みたいなもんでしょ」
「違うだろ」
わからないもんだな。
高校の時の関係性を見たら、2人が付き合うことになるなんて思わない。
しかも、俺がちょっとだけ絡んでるとか、自慢してもいいだろ。
「ねえ、亮ちゃん」
やっと冷めてきたコーンポタージュをカイロ代わりにしている咲良が見上げてきた。



