咲良は黒いコートを着ていて、夏に会った時よりも大人っぽく見える。
でも喋り方や内容は、本当に子供。
「じゃあ、行こうか」
「待て。俺は焼きそばの話しか聞いてない。祐介はどうした?」
「髪の毛のセットに時間かかって遅刻。先に亮ちゃんの家行っちゃお!」
ますます祐介の髪型が気になる。
そんなに時間がかかるとは、物凄く伸ばしたのか。
「知らせなくていいのかよ」
「大丈夫、大丈夫! 祐介くんなら、ちゃんとたどり着けるから」
駅で俺たちを捜す祐介の姿が目に見えるようだ。
そうならなきゃいいんだけどな。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…