「妙な恰好だとか思ってるんだろ」
「いや……そんなことは」
「保育園の帰りなんだよ。着替える前に雨宮を見つけたからさ。そのままだったってわけ」
「保育園?」
「咲良たちと違って、あたしは短期大学に行ったから。そこで資格取って、今は保育士」
あの理乃ちゃんが保育士。園児たちと笑って遊ぶ姿なんか想像出来ない。
「いくらなんでも驚きすぎだろ。ほんと、ムカつく」
理乃ちゃんはラーメンの汁を飲み干し、やっと俺の目を見る。ずいぶんと腹が減っていたようだ。
「で、話なんだけど」
そう。理乃ちゃんは話があると言って、俺はそのままラーメン屋に連行された。
話の前に、とにかく注文して食べようということになり今に至る。



