咲良はどこにいてもムードメーカーで、そのせいかクラス委員を任されたと聞いた。



 行事があるたびに、忙しそうに走り回っているのを見かける。



 だから、朝早くから学校に行くことが多くなって、自然と俺の家にも来なくなってしまった。



 そりゃ、悲しくないと言えば嘘になる。でも咲良が楽しそうにしているなら、俺はそれでよかった。



 毎日、爆弾おにぎりだけは教室に届けに来てくれていたし、それで満足だ。
 もちろん忙しいんだから作らなくていいと言ったけれど、頑なに作り続けている。