多分、ジョークのつもりで書いたんだろう。
 ただ、もしも違った場合、咲良を傷つけるだけだ。



 しかも、祐介が告白したその日だ。絶対に見つかってはならない。




「亮。なんでそれ、隠すんだよ」

「ゆ、祐介!!」




 最悪のタイミングだ。
 しかも手紙を見られていたらしい。おにぎり食べるんじゃなかった。



 俺が頭を抱えていると、祐介が笑顔で肩を叩いてくる。




「オレを気遣うなよ。亮、どうするんだ? 咲良ちゃんからの告白だぞ」

「ただのジョークだろ」




 そう言うしかなかった。
 吐き捨てるように言ってしまった自分が、本当に醜くて嫌になる。



 告白して、想いを伝えて、先に進んでいく祐介が羨ましくて……嫌いになってしまいそうだ。