6月5日


昨日のことまだ整理ついてないけど書くことにする。


昨日の放課後帰り寄ったら百合さんから電話があって


「ハルが目を覚ました!」そう言われ私は急いで病院へと向かった。



「ハル!」そう最初の時みたいに中に入ればハルがベッドで体を起こしてて、もう嬉しくって何て言ったらいいかわからんくてそれで、声かけようとしたら



「…すみません、誰、ですか?」


その瞬間、何も言えなかった。


“記憶喪失”この文字が頭をぐるぐる回りだした。



ちらりと百合さんのほうを見れば悲しそうに、複雑そうに頷いた。



“そういうこと”なんだと理解した。



百合さんの話では、いつ戻るかもわからんし、戻る事すら保障されないとのことだった。


5年。


改めてその長さを感じた。