“どっちだったか…… 、、 そんな…、
普段、気にして見てなかったし… ”




刑事の質問に、今 考え込んでいるのは、
大学の知人のことで 刑事に聞かれている、早苗。



そんな早苗を見つめる、ベテラン風の刑事の
返事を待っている空気感に戸惑いながら、
早苗は、以前に見た、ある光景を思い出し…





「右…」

「右?」


「はいっ。右でしたっ」

「間違いない?」

「間違いないです」




早苗は、しっかりと答えた。







その光景は、 半年前に 遡る。





ーー