「死んじゃった俺が言うのもなんだけど、瑞穂には生きていてほしい。新しい恋もしてほしい。友達とたくさん遊んでほしい。 そして、ふとした時に俺を思い出して笑ってくれると嬉しいな」 彼の頬が濡れている。 滅多に感情を見せることのなかった彼が。 私は馬鹿だ。 こうして彼が屋上にでるのは心残りがあるからだ。 それはなにか? ──私だ。