My.doctor…?

「そんな所も好きだよ」



優しい表情で
ドキドキさせるような事言わないで…

心臓壊れそうだよ。


それに今日の先生
いつもと違って…素直ッ

先生じゃないみたい…



「さて。病人はまだ寝ていなさい。俺はリビングにいるから」


「え…ここにいてくれないの?」


「これ以上ここにいたら、何仕出かすかわかんないぞ?」


「先生なら、いいよ」


「そういう問題じゃない。咲桜ちゃんはまず風邪を治す事が先決」


「そうだけど…」



先生が近くにいないのは
ちょっと寂しいよ…。



「それに、俺が止められなくなるといけない…」


「?」



小さい声で呟いた先生の声が聞き取れなかった。



「…いや、なんでもない。とにかくまだ休んでいろ」


「?…はい」



よくわからないけど
医者モードの先生は"絶対"だから
おとなしく言う事を聞かないと。





だけど1つだけ…





「先生…?」


「ん?」


「もう1回だけ…キスして」


「え…」



もう少しだけ
先生を感じていたかった。


想いが通じた事を
もう一度だけ、確認したかった。



「まったく…」



少し呆れたのか
先生は戸惑いながら
側に来てくれた。


まだまだドキドキが続く心臓のまま
またお互い唇を重ねた。





今度は長く……


深く………




激しッ!?



「んッ…」



先程とは違う深いキスに
息が出来ない。



「ッは…ッあ」



先生…
苦しいッ



「悪いッ」



先生は思い出したかのように
突然唇を離した。



「…頭を冷やしてくる」



あたしはまだ何も言ってないのに
先生は急に部屋を出ていってしまった。



もしかして怒らせてしまった…?



「イヤな訳じゃなかったのに…」