My.doctor…?

次に目が覚めた時は
辺りは明るくなっていた。


そして
すぐに飛び込んできたのは…



「気が付いたか?」


「ッッ!?」



なぜかあたしの部屋に
先生がいるって事実。



「熱はだいぶ下がったみたいだな」



先生の温かな掌が
あたしの額に触れる。



「具合は?苦しいとかはあるか?」



いつから先生は
ここにいたのだろうか。

眠っている間の出来事は
夢ではなかった?

頭の中に
疑問が次々と浮かぶ。



「大丈夫か?まだツラいか?」



何度か声を掛けられ
ようやくハッと我に返った。

あまりにボーッとしていたからか
先生はまた心配そうな表情をしている。



「あ、いえ……もう平気みたいです」


「そうか。点滴変えるから、もう少し眠れ」


「…あの」


「なんだ?」


「先生いつからここに…?」



率直な疑問を投げ掛けてみた。



「昨日の夜だ」



つまり一晩中って事?


じゃあ
あの夢みたいなのは
現実だったんだ…。



「部屋の前を通ったら、咲桜ちゃんに呼ばれた気がしてな…」


「ッ!?」



ウソッ!
まさかあたし
口に出して呼んでたの!?



「ドア越しだったし気のせいだと思ったんだが、少し心配になって、悪い気はしたが勝手に部屋に入らせてもらった」


「全然大丈夫です…」



それよりも
無意識に声に出して先生を呼んでいた自分が恥ずかしい。