My.doctor…?

頭を冷やそう。

シャワーを浴びてこよう。

先生が戻ってくる前に。


うん、急ごう。






意外に元気になった体を素早く動かし
お風呂に直行。

先ほどまでの後悔を流しつつ
浴槽で温まりながら頭の中をクリアにさせる。





さて。
これからどうしようか。




先生が戻ってきた時の言い訳を
必死に考える。


いっそ
覚えていないフリでもしようか。

熱がある時って
人間、弱くなるって言うし。

それとも
『冗談でした~』って流すか。

いや、それは通じないな。


でも先生の事だから
何も触れなさそう…。

だから自然と
なかった事になるかもな……



「それはそれで寂しいな…」



好きって気持ちは本当なのに
誤魔化し続けるのは苦しいよ…



「はぁ…」



結局何もまとまらず
長湯してしまった。


さすがにまだ長風呂は体がツラいと感じたので、タオルを巻いて洗面所に出た。


と、ほぼ同時だった。







ガチャ。








「「えッッ」」



まさかの先生と鉢合わせ。

突然洗面所のドアを開けられたのだ。



「キャッッ!」

「わ、悪いッ!」



あたしが驚いたからか
先生は急いでドアを閉めた。



タオルを巻いていたからセーフだったけど…ビックリした。