どのくらい時間が経ったんだろ…






暑さで目が覚めた。

室内が暑いのか
体が熱いのか
よくわからないけど
寝汗が酷い。



睡眠中に水分も失い
喉も渇いた。



「はぁ…」



ダルいのはたぶん
寝起きのせい。
寝る前より頭が痛いのはたぶん…


やめよ、考えたくない。




時計を確認すると
まだお昼前。


2~3時間しか寝てないみたい。



台所で水分補給をし
再び部屋へと戻る。




と、ちょうどその時。






――――――ピンポーン…



チャイムが鳴った。






先生…?



それはないか。

いつもチャイムなんて鳴らさずに入ってくるし。


そもそもここは
先生の家なんだから。




とりあえずインターホンの画面を確認。



玄関先に立っていたのは…



白石柚花さん。






一瞬ドキッとした。


白石さんと最後に会ったのは
『出ていく』と約束した日。



きっと彼女は
あたしがまだここに残っている事は知らない。



先生に会いに来たんだと思う。






だからあたしが今ここで
彼女に会う訳にはいかないし
会えるはずがない。





…とは言え
まだ白石さんとは
ちゃんと話をしてないのも事実。





約束を破った事
あたし自身の気持ち
そして
これからの事…


話さなきゃいけない事はあるのに会うのが怖い。