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一方あたしは。


先生と椿さんの話を
知るはずもなく
ようやく大学に行く事が出来
明里にもすべてを話した…。



***


「そんな事があったの!?」


「うん、まぁね。ごめんね?今まで黙ってて…」



本当は真っ先に言うべき相手だったのに…。

ずっと心配してくれていたけど
話す勇気がなかった。



「謝らないといけないのはあたしの方だよ。咲桜が悩んでいたのに何もしなかったんだもん。もっとちゃんとストーカーの事、考えれば良かった…」


「それは違うよ。明里がいてくれたから、あたしは1人じゃなかったんだよ」



それで十分。
1人は何より
寂しくて怖いから…。



「ねぇ咲桜?今度もしまた何かあった時は、遠慮しないで言って?あたしも早く気付く様にする!」


「うん」


「あたしなんか何も出来ないかもしれないけど、それでも咲桜がツラい時は、その気持ちを全部受け入れるくらいのデッカイ器用意して全力で受け止める。腹立ってキレたい時は、あたしがそいつを殴るし、泣きたい時は一緒に号泣するからッ」



こんな時なのに
明里らしい言い方で慰めてくれるから、思わず笑ってしまった。

だけど
明里が言いたい事
あたしを元気付けてる事
ちゃんと伝わった