本当は
先生が早番だったら
傍に…いてもらいたいな…
とか、調子いい事を考えてた。


1人でいるのが怖かったから…


だから早く帰ってきた先生に
安心出来た。




先生は勘が鋭い。

だからあたしに何かあったって…先生わかったんだ



でも…話せなかった。



心配させてる事はわかってる。

でも迷惑掛けたくない。

だから、ごめんなさい…



「はぁ…」



電源を切ったままの携帯電話を見つめ、溜め息を吐く。


電源を入れるのが怖いって…
変だよね。



でも…怖い。




もしあの人が
この場所を知ってたら…


先生と住んでるのがバレちゃう。


そうなったら
先生…クビになるかもしれない。


出て行かなきゃ…だよね。
でもどこに?
あたしはここ以外…
行く宛なんてない。







それに
このままって訳にもいかない。


最近は非通知の数だって増えてきたし、気配を感じる時も多くなった。



こうなったら
犯人を突き止めるしかない…か。




怖いよ。
気持ち悪いよ。
イヤな予感しか、しない。



でも
明里や先生にも心配させて
今度は迷惑掛けるかもしれない。



それだけはイヤだ。


だからあたしが
地味男と手紙
気配と非通知…

全部、犯人見つけなきゃ。



見つけてどうするかは
まだ考えてないけど……


こんな事
やめさせなきゃ。