「俺…どうしたんだ?」


「いきなり倒れる様に寝ちゃったんですよ。覚えてませんか?」



咲桜ちゃんサラダをテーブルに置き、器用に取り皿に分ける。



「あんまり…覚えてない」



辛うじて帰って来たのは覚えているが、その後は?


咲桜ちゃんが髪乾かしてなかったから、風邪ひいたらマズイとは思ったんだけどな…。


倒れる様に寝たって…
そんなに重症だったのか?



「えっと…ご飯、食べますか?」


彼女は遠慮がちに言いながら
分けたお皿を俺の前に差し出してくれた。



「あ、あぁ」



まぁとりあえず考えるのはやめ
ソファからテーブルに移り
椅子に座る。



「これ全部、咲桜ちゃんが?」


「はい。先生疲れてるから、何か栄養になるものを。と思って…」


「ありがとう。頂くよ」



箸を手に取り
さっそくオカズに手を付けた。



「あ、でもッ!口に合わないかもしれないし、胃が痛くなるかもだし…」



口に運ぶ前に止められ
ちょっと可笑しくなった。



「大丈夫だから。気にしすぎ」



咲桜ちゃんは顔を赤くしながら
俺の前に座ってソワソワする。