次の授業の算数の小テストではいつもよりも良い結果が出せた。嬉しくなって昼休みになった瞬間優ちゃんに報告したら一緒に喜んでくれた。その時、ガラッと教室の戸が開く音に振り返ると、そこに立っていたのは、一年生の新川凛十君だった。

「おい、あんた。」
私の方を見ながらそう言う新川君に、私は思わず私!?と自分を指して叫んでしまった。
「あんた以外いねーだろ。あいつの名前、知らねーし。」