最後まで…



その言葉に私は母のいない現実を受け入れざるを得なかった。



「病気が治ったら一緒にずっと行きたがってた水族館に行こう」



母が死ぬ2日前に交わした言葉。



細い細い母の手を触りながら、



「うん!」



と元気に返事をしたその頃の私はもういない。