不気味な笑いを残してジンは一方的に電話を切った。 ジンはすぐそこまで来てる。見てるって言ってたし、きっと全部分かってるんだ。 「あれ、美桜?何してんのこんな所で」 ボッーとしていた私の顔を覗き込んだのはヨウ。 「…ぁっ…ううん、何でもない」 乾いて上手く出なかった声を誤魔化して笑った。 「ルキにさっき聞いたよ、黒静に追われたんだってね。」