それでも完全にビビる私を落ち着かせるように、言ってくれた。追われてから数分しか走っていないのにルキはもう彼らを撒いたけど、それが私には何時間のように感じる。出来ればもう乗りたくない…。
きっと私が乗ってから少しもしない間にずっとつけられていたのかも。
ルキは私に気遣いながら撒いてくれたけど、あの叫び声や雰囲気がそう思わせるには充分だった。本気で殺されるかと思ったくらい…。
バイクを降りてルキと中に入ろうとすると、突然携帯がなり、表示を見るとそれはジンからだった。
こんな状況の後にまた怒鳴られると思うと、今出れる気がしなくてそっと携帯をポケットにしまおうとすると…

