「着いたぞ」 「うん…」 私はいつもまだ離れたくないと思って、つい腰に回す腕を解けずにいる。でも、彼女じゃないんだし仕方ないとメットを返して玄関に向かおうとすると、突然腕を掴まれヤヅキと目が合う。 「今日話したのは、お前にこれからもそばにいて欲しいからだ。」 真剣な目で言うから、一瞬ドキッとした。